通常のHTMLページでは、スタイルシートを読み込むために<link>タグを用います。

WordPressでは、この<link>タグを自動生成してくれるwp_enqueue_style関数が用意されています。
テーマファイルでは<link>タグは直接書かずに、このwp_enqueue_style関数を使用します。

<?php wp_enqueue_style($handle, $src, $deps, $ver, $media); ?>

$handle — スタイルシートのハンドル名
$src — スタイルシートのURL(オプション)
$deps — 関連するスタイルシートのハンドル名(オプション)
$ver — スタイルシートのバージョン(オプション)
$media — スタイルシートの対応メディア(オプション)

テーマスタイルシートを読み込む

テーマスタイルシート(style.css)を読み込むには、テンプレートのwp_head関数より前に、次にように記述します。

コード

出力されるlinkタグ

第1引数$handleは、スタイルシートを区別する任意の名前が付けられます。
ここではわかりやすいように'style'としています。

第2引数$srcは、style.cssのURLを返す関数get_stylesheet_uri()を使用します。

第3引数$depsは、style.cssよりも前に読み込みたいスタイルシートのハンドル名を配列で指定します。
この引数を指定する事により、出力される<link>タグが自動的に並び替えられます。
ここでは指定の必要が無いので、空の配列array()にします。

第4引数$verには、スタイルシートのバージョンを記述します。
これは省略もできますが、バージョンを記述しておくと、スタイルシートのURLにパラメータverが追加されます。
このパラメータがバージョンアップ毎に変化する事によって、ブラウザキャッシュで古いスタイルシートが反映されてしまうのを防ぐ事ができるので、バージョン名はきちんと記述しておく事をおすすめします。

バージョン名に、テーマのバージョンを返す関数を使用すると便利です。(記事: テーマのバージョンを取得

追加スタイルシートを読み込む

テーマスタイルシート以外の場合も同様です。
テーマファイルのディレクトリを返す関数get_stylesheet_directory_uri()を使用します。

コード

出力結果

wp_enqueue_style関数を記述する位置

wp_enqueue_style関数は、テーマの関数ファイル(functions.php)内、またはテンプレートファイル内に記述します。

子テーマの運用などのカスタマイズ性を考慮すると、関数ファイルへ記述するのがおすすめです。
関数ファイル
内に記述する場合、wp_enqueue_scriptsアクションフックを使用します。

もし、テンプレートファイルに記述する場合は、wp_head関数よりも前に記述します。

wp_head関数が記述されているテンプレート以外でも、wp_head関数より前に実行される部分であればwp_enqueue_style関数を記述できます。
例えば、ヘッダーテンプレート(header.php)内にwp_head関数がある場合、メインテンプレートのget_header関数の前に記述する事もできます。